L. reuteri ATCC 55730のDeGramont、Folfox Schedule治療を受けている結腸がん患者における化学療法による急性下痢症に対する効果と安全性
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化学療法を受けている結腸がん患者を対象に、L. reuteri ATCC 55730 による下痢、腹痛、安全性に関する効果について試験を実施
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毎日のL. reuteri 摂取により、62%もの患者の下痢が改善、プラセボ群の50%と比較して顕著な差が認められた
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L. reuteri の摂取は安全であり、抗がん治療を受けている結腸がん患者の下痢の発症頻度を改善
化学療法を受けている結腸がん患者に対するL. reuteri ATCC 55730 による下痢、腹痛、安全性に関する効果についてオープン試験を行なった。116名の患者を無作為に2群に分け、58名にはL. reuteri (108CFU/日)を、残りの58名にはプロバイオティクスを含まないサプリメントを60日間投与した。L. reuteri の毎日摂取により62%もの患者の下痢が改善され、プラセボ群の50%と比較して顕著な差が認められた。
L. reuteri を摂取しながら下痢を伴った患者の下痢の程度がグレード2だったのは28%(22名中6名)で、プラセボ群の患者の90%(29名中26名)ほど高くはなかった。(Grade2=1日4-6回の排便回数の増加だが日常生活には影響しない)
腹痛についてはL. reuteri 群で86%、プラセボ群で79%緩和した。L. reuteri の摂取はこのような患者に対して安全性に問題はなかった。
結論
L. reuteri の摂取は安全であり、オキサリプラチンと組み合わせた、もしくは単独のフルオロフォレイトの抗がん治療を受けている結腸がん患者の下痢の発症頻度を最小化し、安全性にも問題はなく、腹痛も減少した。
■Reference