L. reuteri による発酵乳中のストレプトコッカス・ミュータンスの減少
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日本で市販されている18種類の発酵乳製品からクリーニングを行なった結果、L. reuteri ATCC 55730 のみがストレプトコッカス・ミュータンスの発育を抑制
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ラボ試験でL. reuteri は歯のエナメル質に対する有害作用がないことも検証された
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L. reuteri 含有ヨーグルトを毎日摂取することにより健康な被験者の唾液中のストレプトコッカス・ミュータンスの菌数が有意に減少
この試験は数々のパートに分かれているが、最初に異なったプロバイオティクスよるストレプトコッカス・ミュータンス(う蝕原因菌)の発育に与える影響について比較試験を行なった。試験室において日本で市販されている18種類の発酵乳製品から分離したプロバイオティクスのスクリーニングを行なった結果、L. reuteri ATCC 55730のみがストレプトコッカス・ミュータンスの発育を抑制。
さらに、ラボ試験でL. reuteri は歯のエナメル質に対する有害作用がないことも検証された。
次に、健康な口腔環境を持つ40名を対象に臨床試験を行なった。20名はL. reuteri 含有ヨーグルト95gを、残りの20人は同量のプラセボヨーグルトを2週間毎日昼食時に摂取した。
2週間後、各グループは試験ヨーグルトを入れ替えてさらに2週間摂取した。
L. reuteri 含有ヨーグルトを摂取した2週間において、両グループともに唾液中のストレプトコッカス・ミュータンスの菌数が有意に減少した。前半にL. reuteri 含有ヨーグルトを摂取したグループはプラセボヨーグルトを摂取した後半の2週間においてもストレプトコッカス・ミュータンスに対する有意な抑制効果を示した。
結論
L. reuteri 含有ヨーグルトを2週間に渡って毎日摂取することにより健康な被験者の唾液中のストレプトコッカス・ミュータンスの菌数が有意に減少した。この効果はL. reuteri 含有ヨーグルトの摂取をやめてから少なくとも2週間継続した。また、試験室で18種類の発酵乳のスクリーニングテストした結果、L. reuteri のみストレプトコッカス・ミュータンスに対する抑制効果を示した。
■Reference