L. reuteri による入院中の成人における抗生物質関連下痢症の予防
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L. reuteri ATCC 55730 による異なった抗生物質によって治療を受けている入院中の成人の下痢の発症頻度への効果を調べるため、無作為化二重盲検プラセボ比較試験を実施
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L. reuteri を与えられた患者はプラセボ群と比較して顕著に下痢の発症頻度が低かった
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L. reuteri の摂取は入院中の成人における抗生物質関連下痢症の発症頻度を顕著に下げた
L. reuteri ATCC 55730 による異なった抗生物質による治療を受けている入院中の成人の下痢の発症頻度への効果を調べるため無作為化二重盲検プラセボ比較試験を行った。被験者はL. reuteri を2 x 108 CFU(1日1錠ずつ2回:n=13)もしくは同形状のプラセボ(n=10)を4週間摂取。肺炎、膿瘍、慢性閉塞性肺疾患、気管支炎は最もよく診断される疾病で抗生物質治療が必要になる。排便回数、便の硬さ、胃腸症状は試験の4週間と摂取終了後2週間にわたって観察された。
L. reuteri を与えられた患者(7.7%)はプラセボ群(50.0%)と比較して顕著に下痢の発症頻度が低かった(p=0.02)。吐き気、嘔吐、腹部痙攣、膨満、ガス、便秘、逆流についてはその頻度、重症化の差異はみられなかった。
結論
L. reuteri の摂取は入院中の成人における抗生物質関連下痢症の発症頻度を顕著に下げ、L. reuteri への耐性も十分であった。
■Reference