プロトンポンプ阻害剤の治療を受けた子供の腸内細菌叢の乱れの減少
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本スタディはL.reuteri Protectisが、胃食道逆流症(GERD)の治療のためプロトンポンプ阻害剤を使用した子供の腸内細菌叢の乱れを減少させるか調査したものである。
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L.reuteri ProtectisはPPIの治療を受けたGERDの子供のSIBO有病率を有意に低下させ、SIBOの子供の胃腸の症状も改善させた。
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PPI治療のアジュバントとしての L.reuteri ProtectisはSIBOの有病率を低下させる可能性がある。
Belei O · 2018
背景と方法
胃食道逆流症(GERD)は胃酸が含まれた内容物が食道に逆流する状態のことである。プロトンポンプ阻害剤(PPI)はGERDに罹患 している1歳以上の子供にされる第一選択の治療法である。いくつかの研究によるとPPIの使用は小腸の細菌の異常増殖(SIBO)の病因に関与している可能性がある。
この無作為化単一盲検プラセボ対照試験ではGERDに罹患している128人の子供がPPIとL.reuteri Protectis(5滴/日)、またはPPIとプラセボで12週間治療を受けた。SIBOの有病率は治療前後のグルコース水素呼気試験によって決定された、参考までに120人の健康な子供とも比較がなされた。
結果
L.reuteri ProtectisはPPIの治療を受けたGERDの子供のSIBO有病率を有意に低下させた。さらにL.reuteri ProtectisはSIBOの子供の胃腸の症状も改善させた。
結論
PPI治療のアジュバントとしての L.reuteri ProtectisはSIBOの有病率を低下させる可能性がある。