L. reuteri によるヘリコバクター・ピロリ菌の除菌
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ヘリコバクター・ピロリ菌感染による消化不良症状のある30名を対象に、L. reuteri ATCC 55730 によるヘリコバクター・ピロリ菌の除菌における効果を調査するため、前向き無作為化二重盲検プラセボ比較試験を実施
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治療終了から4週間後、ヘリコバクター・ピロリ菌感染の進行が抑制
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L. reuteri を含有するプロバイオティクスを摂取することによりヒトにおけるヘリコバクター・ピロリ菌感染症に対して有益な効果を得る
L. reuteri ATCC 55730 によるヘリコバクター・ピロリ菌の除菌における効果を調査するため、前向き無作為化二重盲検プラセボ比較試験を行なった。ヘリコバクター・ピロリ菌感染による消化不良症状のある25-56歳の30名を対象として15名の被験者にオメプラゾール(20mg/日)とL. reuteri (108 CFU/1日2回)を、プラセボ群の15名にはオメプラゾールとプラセボをそれぞれ30日間投与した。
治療終了から4週間後、ヘリコバクター・ピロリ菌感染の進行は抑制されており、L. reuteri を摂取した被験者の60%(15名中9名)においてヘリコバクター・ピロリ菌の完全除去が見られたのに対し、オメプラゾールとプラセボを摂取した被験者においてはヘリコバクター・ピロリ菌の除去は見られなかった(p<0.0001)。
結論
L. reuteri を含有するプロバイオティクスを摂取することによりヒトにおけるヘリコバクター・ピロリ菌感染症に対して有益な効果を得られることが明らかになった。
■Reference