Lactobacillus reuteri含有のチューインガムが口臭に及ぼす影響
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本スタディはプロバイオティクス細菌含有のチューインガムが口臭に及ぼす影響を評価するために行われた。
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Lactobacillus reuteri含有のプロバイオティクス細菌含有のガムは官能試験で評価される口臭にいくつかの有効な効果をもたらす可能性がある。
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本スタディの結果は、プロバイオティクス細菌含有のガムが、揮発性硫黄化合物以外の悪臭化合物を生成する細菌に影響を与える可能性があることを示している。
Keller MK · 2012
この研究の目的は、プロバイオティクス細菌含有のチューインガムが口臭に及ぼす影響を評価することである。
起床時の口臭はあるが、歯周病やドライマウスで苦痛を感じていないと自己申告した25名の健康で若い成人が、無作為化二重盲検プラセボ対照の交差試験を終えた。
計画には慣らし及びウォッシュアウトの期間が含まれ、それぞれ14日、間をあけて2回の使用期間があった。
被験者は朝と晩に1個ずつガムを噛むように指示された。そのガムにはLactobacillus reuteri (DSM 17938 及び ATCC PTA 5289, 2×10^8 CFU/gum) またはプラセボのいずれかが含まれていた。
結果の数値は (ⅰ) 認定された被験者グループによる官能評価(0−5)、(ⅱ) ハリメーターを用いて測定された揮発性硫黄化合物(VSC)の濃度、そして(ⅲ)システイン洗浄後に標準化されたVSCの濃度である。使用前と各使用期間後に記録が取られた。使用前の官能評価スコアは両方のグループで類似していた(スコア2) 。
投与の14日後、官能評価スコアはプラセボ群と比較してプロバイオティクス群で有意に低かった(p<0.05) 。
VSC濃度の評価ではL−システインでの洗浄前後で、グループ間に有意差は見られなかった。
結論
Lactobacillus reuteri含有のプロバイティクガムは官能試験で評価される口臭にいくつかの有効な効果をもたらす可能性がある。今回の結果はプロバイオティクガムが揮発性硫黄化合物以外の悪臭化合物を生成する細菌に影響を与える可能性があることを示している。
References
Keller MK, Bardow A, Jensdottir T, Lykkeaa J, Twetman S. Effect of chewing gums containing the probiotic bacterium Lactobacillus reuteri on oral malodour. Acta Odont Scand. 2012;70:246-50