ピロリ菌に感染した高齢患者の根絶率におけるL. reuteri(Gastrus)の影響
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本スタディはオメプラゾールとL.Reuteriを組み合わせた投与が、H.ピロリ菌に感染した消化不良の成人の菌の働きを軽減できるかどうか、また根絶率を向上できるかを評価するために行われたものである。
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L.reuteri Gastrusをプロトンポンプ阻害剤(PPI)と組み合わせて投与しても、ピロリ菌の根絶率は改善しなかった。
Kotzev IA · 2015
この無作為化二重盲検プラセボ対照試験は、オメプラゾール(PPI)とL.Reuteri(Lr)を組み合わせた28日間の事前投与(株DSM 17938 + ATCC PTA 6475 = Gastrus)が、H.ピロリ菌(Hp)に感染した消化不良の成人の菌の働きを軽減できるかどうか、また根絶率を向上できるかを評価するために行われた。
55人の被験者が無作為化され、そのうち25人がL. reuteri + PPIグループ、28人がプラセボ+ PPIグループとして実験を完了した。
その後も依然としてHp感染が陽性であった被験者は、10日間の三種の多剤根絶療法を受けた。
投与開始後90日目に追跡調査が実施された。
投与前と比較して、28日間の投与終了後1週間および90日目の追跡調査時に、Hp感染の陽性被験者の割合は減少しましたが、グループ間に有意差は見られなかった。90日目にGSRS(胃腸症状評価スコア)で測定すると、投与前と比較して全体的なGI症状の存在と重症度は2つのグループで同程度に改善された。
結論
L.reuteri Gastrusをプロトンポンプ阻害剤(PPI)と組み合わせて投与しても、ピロリ菌の根絶率は改善しなかった。
Reference
Dore MP, Soro S, Rocchi C, Loria MF, Bibbò S, Pes GM. Inclusion of Lactobacillus reuteri in the treatment of Helicobacter pylori in Sardinian patients: a case report series. Medicine (Baltimore). 2016;95(15):e3411.