L. reuteri Prodentisによる高齢者のカンジダの減少について
-
本スタディではスウェーデンの介護施設に住む215人の高齢者を対象に、L. reuteri Prodentisのロゼンジとプラセボを摂取してもらい結果を比較
-
L.reuteri Prodentis を投与されたグループは、唾液中のカンジダ数が統計的に53%も有意に減少したが、プラセボ投与のグループは減少しなかった
-
L.reuteri Prodentis ロゼンジは、介護施設で暮らす体力の低下した高齢者が毎日使用することで、カンジダの高い罹患率を下げることに有意に働いた
Kraft-Bodi E · 2015
これはスウェーデン南部にある20の介護施設に住む215人の高齢者(平均年齢約88歳)を対象とした二重盲検無作為プラセボ比較試験である。
研究目的はプロバイオティクスL.reuteri Prodentis (L.reuteri DSM 17938 及び L.reuteri ATCC PTA 5289) を毎日摂取することで、介護施設で暮らす体力の低下した高齢者の口腔カンジダの罹患率とその数にどの様な影響を及ぼすかを調査することであった。
患者には Lactobacillus reuteri Prodentis (n=95) またはプラセボ (n=103) のロゼンジどちらかが、1日あたり2錠、12週間に渡り投与された。
最初に有病率とカンジダの成長量を測定した。二度目は歯垢及び歯肉の炎症レベルを測定した。
L.reuteri Prodentis を投与されたグループは唾液中のカンジダ数が統計的に53%も有意に減少したが、プラセボ投与のグループは減少ぜず、その差は唾液でもプラークでも統計的に有意(p<0.05) であった。
結論
L.reuteri Prodentis ロゼンジは、介護施設で暮らす体力の低下した高齢者が毎日使用することで、カンジダの高い罹患率を下げることに有意に働く。
これは L.reuteri Prodentis ロゼンジ が口腔カンジダ症のリスクのある患者に有益だという可能性を示唆している。
Reference
Lactobacillus reuteri accelerates gastric emptying and improves regurgitation in infants